車検は期限前より早く受けられるのか?
自動車に乗るなら定期的な車検が必須!
車を継続して乗るためには定期的に車検を行わなければなりません。車検の実施周期としては、普通自動車または軽自動車を新車にて購入した場合、最初の車検までは3年、初回を受けた後からは2年ごとに行うこととなっています。
万が一車検が切れてしまった状態で公道を走れば、道路運送車両法違反に該当してしまうので、自分の車の車検の有効期間をしっかりと把握しましょう。
有効期間の満了日は自動車検査証(車検証)に記載されています。また車検を受けた時に発行される検査標章にも有効期間の満了日が記載されています。
検査標章はフロントガラス内側の上部に貼り付けられているステッカーのことです。裏面に満了年月日が記載されているので確認しておきましょう。
車検に必要な書類
車検の際には必要な書類を忘れないように、あらかじめチェックおけば安心です。
必要な書類としては、自動車検査証・ 自動車税納税証明書(※)・自動車損害賠償責任保険証明書などがあり、また任意保険証を持参することで現在の自動車保険を無料で診断してくれるところもあり、保険料を安くするアドバイスなども受けられることがあります。
※令和5年1月より、軽自動車も含めた自動車税の納税確認が運輸支局等で電子的に出来るようになったため、車検時の自動車税納税証明書の提示が原則不要となりました。
ただし、次のような場合などには電子的な確認ができず、紙の納税証明書が必要になる事がありますので、納付後の納税証明書は保管いただき、車検時にはお持ちいただく事をお勧めします。
・以前の自動車税や延滞金が未納となっている場合
・自動車税を納付してから2~3週間(市町村窓口で納付した場合は最大2ヶ月)以内に車検を受ける場合
上記のような場合で紙の納税証明書が無い際は、事前に普通車は都道府県税事務所、軽自動車は各市町村役場に納税証明書の再交付が出来ないか、お問い合わせください。
また、中古車を購入または名義やナンバーを変更してから翌年度の納期限までの間に車検を受ける際も紙の納税証明書が必要になる場合があります。
車検の流れ、用意するものを確認する
車検の費用
費用に関しては、法定費用として自賠責保険料・重量税・自動車検査登録印紙代がかかり、これはどの業者に依頼しても同額で変わりません(認証工場と指定工場では印紙代の違いはあります)。この法定費用にプラスして点検整備費用がかかってきます。
点検整備費用は、カーディーラーや車検専門店など依頼する業者により金額が変わり、また車検する自動車の状態によってもその額は変わってきます。修理する箇所が多かったり、部品を交換しなければならなかったりすると、それだけ費用は加算されていきます。
万が一車検の有効期限が切れてしまった場合
先にも述べましたが、車検が切れている車は法律で公道を走ってはいけないことになっています。万が一、車検切れの状態で公道を運転してしまった場合、道路運送車両法違反になります。
車検証の有効期限は、車検証の「有効期限の満了する日」に記載されています。
また自賠責保険も切れている場合は、自動車損害賠償保障法違反も適用されるので注意しないといけません。道路運送車両法違反と自動車損害賠償保障法違反の2つに該当してしまった場合は、違反点数は6点ですが、併合罪として80万円以下の罰金、もしくは1年6ヶ月以下の懲役となる可能性があります。
車検切れの車は多くが自賠責保険も切れているため、これらのペナルティに該当するケースは少なくありません。また、この両方が切れている状態で事故を起こしてしまえば、さらに重たい罰則が課されてしまいます。
車の所有者は、車検・自賠責保険の有効期限が切れないようにする必要があります。
車検の有効期限早見表
車種 |
初回 |
2回目以降 |
普通自動車 |
3年 |
2年 |
軽自動車 |
3年 |
2年 |
小型二輪(250cc~) |
3年 |
2年 |
レンタカー |
2年 |
1年 |
バス・タクシー |
1年 |
1年 |
貨物自動車(8t未満) |
2年 |
1年 |
貨物自動車(8t未満) |
1年 |
1年 |
有効期限より前に次の車検を受けられる?
前述したように車検が切れると大きなペナルティがあります。できれば、車検が切れる前に車検を受けられれば安心です。
では車検の有効期限前に受けることは可能なのでしょうか。
通常では、車検有効期限満了日にあたる日の1か月前から受けることが可能となっています。この満了日というのは、車検証の「有効期間の満了する日」という欄に記載されており、その日付が満了日となります。満了日の1か月前から満了日までの間に車検を行えば、新しい車検証の「有効期間の満了する日」の日付は変わりません。
車検は期限前に受けられるが注意も…。
では、さらに早く車検を受けることも可能なのでしょうか。
これに関しては、期限1ヶ月より前であっても車検を受けることは可能です。しかしながら、注意が必要です。
先に書いたように、満了日の1か月前までならば車検証の「有効期間の満了する日」は変わることはありません。
しかし、1か月前よりさらに早く車検を受けてしまうと、新しい車検証の「有効期間の満了する日」が変わってしまい、次回車検までの期間が短くなってしまうのです。
例えば、8月20日が満了日の車を、2ヶ月前の6月20日に車検を更新してしまうと、次の車検の満了日が本来は2年後の8月20日であったはずが、6月19日になってしまい、2ヶ月損をしてしまいます。
従って、車検を受ける際には有効期間の満了する日の1か月前から満了日までの間に受けるようにしましょう。
車検切れを防ぐために
車検切れを起こすと、車検を受けるために余計な手間や費用がかかってしまいます。なるべく車検が切れてしまう前に車検を受けるべきですが、ついうっかりということも考えられます。
ここでは車検切れを防ぐ方法をお伝えします。
車検の満了日を確認するにはフロントガラスに着目
車検切れになる前に気付くため、車検の満了日を確認する習慣をつけましょう。満了日は車検証に記載されていますが、前述したようにフロントガラスに貼り付けてある検査標章(車検ステッカー)にも表示されています。気になった時に車検ステッカーを確認するように心掛ければ、車検切れを起こしてしまう可能性は少なくなるでしょう。
任意保険の案内が届いたら車検も確認する
車を購入したタイミングで任意保険に加入している方は毎年更新が行われる任意保険と、2年ごとの車検はタイミングが2年ごとに一致します。
つまり、任意保険の更新の知らせが来たら車検も近づいていることになります。そこで、任意保険の更新の案内が来たときに車検の満了日も確認すれば車検切れが防げるでしょう。
スマートフォンで通知が来るように設定する
スマートフォンのアプリの中には予定が管理できるものがたくさんあります。また、デフォルトでインストールされているカレンダーアプリでも予定の管理が行えます。
そこで、車検の有効期限の1ヵ月前に通知が来るように設定しておけば、スマートフォンがあなたにもうすぐ車検が切れると警告してくれます。
ただし、スマートフォンを買い替えてしまうと、その通知設定が消えてしまうので注意が必要です。端末を買い替える際は、新たに通知設定を行うようにしてください。
車検アプリで自己管理する
最近では、車検をはじめ車のメンテナンスに関するアプリがぞくぞくと登場しています。愛車のメンテナンスの記録を行えるアプリや、次回に車検を行うべき時期を教えてくれるアプリなど、様々な種類があるので、ご自身に合うアプリがある場合は、積極的に活用するといいでしょう。アプリで自身の車を自己管理することができれば車検切れになるリスクを最小限に抑えることができます。
1ヵ月前から車検を受けるよう心掛ける
余裕を持って満了日の1ヵ月前から車検を受けるように決めてしまうのも手です。1ヵ月前から手続きを行ったとしても次回の車検満了日は変わりません。ただし、前述したように1ヵ月前より早く手続きを行ってしまうと、次の車検の満了日が早まってしまう場合があるのでご注意ください。
連絡をしてくれる業者を利用する
カーディーラーや車検専門店等、車検を行っている業者の中には車検が近づいたらDMや電話で案内を行ってくれるところもあります。ご自身が車検のことを忘れていたとしても、業者が車検の時期を教えてくれるので車検切れを未然に防ぐことができます。
車検を行っている業者といっても様々ですので、調べてみると良いでしょう。
業者ごとに車検に対する取り組みが異なります。依頼した後に、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、リサーチは徹底しましょう。車検案内を出してくれるのかどうかも踏まえて、お近くの業者に連絡してみるといいでしょう。
「車検の速太郎」は次回車検時にお客さまへのご案内を徹底しております。