小さな凹みなら自分で直せる!車の凹みをセルフ修理する方法を紹介
車を壁や電柱などの障害物にぶつけてしまった場合、車体が凹んでしまうことがあります。軽度な凹みなら自宅でセルフ修理することも可能なので、基本的なやり方を覚えておきましょう。
本記事では、車の凹みをセルフ修理する方法と、車の凹みを放置するリスクについて解説します。
車の凹みをセルフ修理する方法
車の凹みをセルフ修理する方法は、大きく分けて3つあります。
それぞれ特徴やメリットに違いがあるので、凹みのある場所や手持ちの道具、予算などに合わせて選択しましょう。
1. デントリペアキットを使う
デントリペアキットとは、車の凹みを修理するための専用キットのことです。凹んだ部分を車体の外側から物理的に引っ張ることで、凹みを修復することができます。
一般的なデントリペアキットの使い方は以下のとおりです。
1. 凹み周辺の汚れを取り除く
2. グルーガンを使って凹み部分にホットボンドを塗る
3. デントリペアキットを凹み部分に当てて吸引する
4. アルコールで表面をきれいにする
製品によっては、凹み部分に当てるタブが複数同梱されており、凹みのサイズや形に合わせて使うことが可能です。
デントリペアキットはカー用品店やインターネット通販などで手軽に購入できるため、凹みができたときにすぐ修理できるところも利点でしょう。
ただ、サイズが大きすぎる、あるいは小さすぎる凹みや、鋭角な凹み、プレスラインなどにかかっている凹みなどは吸引しにくく、修理できない場合があります。
2.ハンマー等で裏から叩く
ハンマー等を使って、凹みを裏側から叩いて平らにならす方法です。樹脂製のハンマーを使えば、車体を傷つけずに凹みを修復することができます。
裏側にハンマーを入れるスペースを取る必要があるため、凹みの場所によっては修理できない場合があります。
また、複雑な凹みはただやみくもに叩くのではなく、叩く強さや場所などを微調整しなければなりません。そのため、初心者にはやや難易度の高い方法です。
3.パテを盛って塗装する
自動車用のパテで凹みを埋めて塗装する方法です。パテを盛って凹みを修理するためには以下のような道具が必要です。
● パテ
● 耐水サンドペーパー
● シリコンオフ
● 細めコンパウンド
● プラサフ
● ボディ色の塗料
シリコンオフは余分な油分を取り除くためのもので、プラサフは塗装下地に使用する下塗り剤のことをいいます。
ここからは具体的な手順について説明します。
1. 凹み部分に耐水サンドペーパーを掛け、塗料を取り除く
2. シリコンオフを使って油分を除去する
3. 凹み部分にパテを塗る
4. パテが乾いたら、耐水サンドペーパーで研磨し、表面を滑らかに整える
5. シリコンオフを使って油分を除去する
6. 凹み部分の周囲をマスキングし、プラサフを塗る
7. 耐水サンドペーパーで研磨する
8. 細めのコンパウンドを塗る
9. シリコンオフで油分を除去する
10. 凹み部分にスプレーなどを使ってボディ色の塗装をする
11. 塗装部分を乾かす
パテを使ったセルフ修理のメリットは、他の方法に比べてよりきれいな仕上がりになることです。
広範囲にわたる凹みにも対応できるので、大きな障害物にぶつかってできた凹みを修理したい場合にも活用できます。
一方、上記のやり方を見てもわかるとおり、いろいろな道具を揃えなければならないことや、かなりの手間と時間がかかるところが難点です。
また、パテをきれいに塗ったり、スプレー塗装をするのは簡単なことではなく、乾燥したパテがひび割れを起こしたり、塗装にムラがあると見た目が悪くなってしまう恐れがあります。
車の凹みを放置するリスク
車の凹みを放置すると、凹んだ部分の塗装が剥がれやすくなります。他にも塗装には腐食を防止するはたらきがあるため、凹みを放置していると損傷部分にサビが発生する恐れもあります。
サビはどんどん広がっていくため、小さな凹みが広範囲の腐食につながる可能性もあるでしょう。サビが広がると修理にかかる手間や時間、コストも大きくなるので、車体に凹みができたらなるべく早めに修理することをおすすめします。
車検に通らなくなるリスクも
車体の凹みが原因で、フレームが大きく歪んでしまったり、ドアが開閉しにくくなったりすると、自動車の保安基準を満たせなくなる可能性があります。
保安基準をクリアしていないと車検をパスできず、愛車を運転することができなくなるので注意が必要です。
軽度な車の凹みならセルフ修理できる
車の凹みは、軽度なものであれば自分で修理することも可能です。セルフ修理方法には、デントリペアキットを使う、ハンマーで叩く、パテを盛って塗装するなど複数のやり方があります。いずれも手間や時間、かかるコスト、仕上がりなどに違いがあるので、凹みの場所やサイズ、予算などを考慮しながら自分に合った方法で修理しましょう。
ただし、あまりに大きい凹みや複雑な凹みはきれいにセルフ修理できない場合がほとんどのため、プロの手を借りることを検討した方がよいでしょう。