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車のエアコンが故障したときはどうすれば良い? 考えられる原因や故障した際の修理の依頼先を紹介

2024.08.10

車に乗っていると「エアコンの効きが悪くなった」「風が出なくなった」などのトラブルが起こることがあります。車のエアコンが故障してしまった場合は、どう対処すれば良いのでしょうか。

本記事では「車のエアコンが壊れた!?」とお困りの方のために、まず試すべきことや応急措置、考えられる原因と対処法、故障した場合の修理先などを解説します。車のエアコンに不具合があるのにそのまま乗り続けていると、さらなるトラブルに見舞われてしまう可能性も高いです。「おかしい」と思ったら本記事を参考にし、適切に対処しましょう。

車のエアコンが故障した!? と思った際にまず試すべきこと

「車のエアコンが故障したかもしれない」と思ったら、まずいくつか試しておくべきことがあります。エアコンがうまく効かないなら、これからご紹介する2つの方法を試してみましょう。

車内の熱気を逃す

まずは車内の熱気を逃がしましょう。

車内温度が高ければ高いほど、エアコンがフル稼働しなければならず、故障していなかったとしてもなかなか車内の温度が下がりません。壊れていないかどうかを確かめるために、まず車の片側の窓を開けた状態で、反対のドアを2〜3回程度 開け閉めしましょう。これだけでも熱気をある程度排出できます。走行中であれば前方の席のどちらかの窓を10cmほど 開け、対角線上にある後部座席の窓を半分ほど開けた状態でしばらく運転すると、車内の熱気が排出されやすくなります。

また普段から車内温度が上がらないよう、工夫しておくことも大切です。車はできるだけ日陰に停めましょう。日陰を確保できない場合は、サンシェードや遮光カーテンを使うと、車内に熱気がこもりにくくなります。

内気循環・最大風量にしてみる

車内の熱気を逃がしたら窓を完全に締め切り、内気循環と最大風量に設定してエアコンを稼働させます。

内気循環で最大風量でエアコンを付けた状態が、一般的にエアコンの効きが最も良くなる状態です。真夏などで車内をすぐに涼しくしたいときも、この設定なら効率的に温度を下げられます。

内気循環・最大風量でも車内が冷えないようなら、何らかの原因でエアコンが故障している可能性が高いでしょう。

車のエアコンが効かないときの応急措置

エアコンが故障した状態で真夏に運転するのは、かなり辛いのではないでしょうか。もし前述した方法を試してもエアコンが効かないようなら、応急措置としてコンデンサーを冷やしてみましょう。

コンデンサーはエンジンルームのラジエーター近くにあるパーツのことで、冷媒ガスを冷やす働きをしています。コンデンサーがうまく冷えていない場合、コンデンサーに水を掛けて冷やすと一時的にエアコンが効くかもしれません。

ただしエンジンルームには水によって故障するパーツもあるので、コンデンサーだけに水を掛けるように気を付けましょう。

車のエアコン故障で考えられる原因と対処法

車のエアコンが故障した場合、原因は複数考えられます。症状別に考えられる原因と対処法をご紹介します。

エアコンから冷風が出ない

エアコンから冷風が出ないときや、ある程度は冷えているもののあまり冷えていないように感じる場合は、次の3つの原因が考えられます。

1. エアコンガスが減っている

エアコンから冷風が出ない場合は、エアコンガスが減っている可能性があります。

エアコンガスとは冷媒ガスのことです。エアコン内部では、圧縮されて液体の状態だった冷媒ガスが減圧されて気体に戻る、という液化と気化のサイクルが繰り返されています。そして冷媒ガスは、液体から気体になるときに、周囲の熱を吸収します。この熱を気化熱と呼び、エアコンから冷たい風が出るのは、気化現象を使って冷媒ガスの周囲の空気を冷やしているためです。

基本的にエアコンガスが漏れることはありませんが、かなり長い間使用している車の場合、少しずつエアコンガスが漏れて減ってしまっているかもしれません。また、ガス管がひび割れていると、ガス漏れが起きてしまいます。

エアコンガスが減っている場合、エアコンガスを補充すれば再び冷たい空気が流れてくる可能性が高いです。ただし専門知識や専用工具が必要になるので、修理を依頼することをおすすめします。

2. コンデンサーが冷却されていない

コンデンサーが冷却されていない場合も、車のエアコンから冷風が出なくなります。

コンデンサーはエアコンガスを冷やすためのパーツで、コンデンサーが壊れていたり異物が付いたりしていると、冷却機能が低下し、冷風が出なくなってしまいます。また走行中はエアコンに問題がないものの、停車するとエアコンが効かなくなるなら、コンデンサーの後ろ側に付いている電動ファンやファンモーターが壊れている可能性が高いです。

コンデンサーの冷却に不具合がある場合も、修理を依頼しましょう。特にファンモーターが壊れた場合、大掛かりな修理が必要になります。

3. エアコンコンプレッサーに不具合がある

エアコンコンプレッサーに不具合がある場合も、冷風が出なくなります。

コンプレッサーは空気を圧縮させるパーツのことです。エアコンコンプレッサーは、エアコンガスを圧縮する働きをします。エアコンコンプレッサーに不具合があると、エアコンガスの気化・液化がうまく行えなくなるため、思うように風が冷えなくなってしまいます。

エアコンコンプレッサーに不具合がある場合、エンジンのエネルギーをエアコンコンプレッサーに伝える電磁クラッチのヒューズやリレーが故障している可能性が高いです。いずれもご自身で修理は可能ですが、ヒューズは入手しやすい反面、リレーは車種やメーカーによって種類が異なるので、業者に依頼した方が手間がかからないでしょう。

エアコンを稼働させると異音がする場合は、エアコンコンプレッサー自体が壊れている可能性もあります。

風が出ない

エアコンから風が出なくなった場合、ファンモーターが故障している可能性があります。

ファンモーターはブロアモーターとも呼ばれ、車内にエアコンの風を送り込む働きをするモーターのことです。ブロアモーターが故障すると、冷風も温風も出なくなったり風量が弱くなったりします。

まったく風が出ない場合は、ファンモーターのヒューズやリレーに不具合が出ている可能性が高いです。ヒューズやリレーに問題がないのに風が出ない場合は、ファンモーター自体が故障している可能性が高いでしょう。

パーツが手に入ればヒューズやリレーはご自身での交換が可能ですが、ファンモーターの故障の場合は大掛かりな対応が必要になるため、業者に修理を依頼してください。

車内に水漏れがある

車のエアコンを付けると車内に水漏れが起こる場合は、ドレンホースの破損や詰まりが原因の可能性が高いです。

ドレンホースは、車のエアコンの熱交換器のエバポレーターというパーツの結露を車外に排出する働きがあります。車のエアコンを使用すると、車の下にポタポタと水が落ちますが、これはドレンホースから排出された水です。ドレンホースにヒビが入っていたり詰まりが起きていたりすると、本来排出されるべき水が車内に漏れてしまいます。

ドレンホースの交換自体はそれほど難しいものではありません。ただし交換する際は、車の下に入らなければならないので、安全を考えると業者に依頼することをおすすめします。

暖房が効かない

車のエアコンの暖房が効かない場合に考えられる原因は2つです。

冷却水不足が起きている

暖房が効かない場合、冷却水不足が起きている可能性があります。

冷却水はエンジンを冷やすためのもので、エンジンによって温められた冷却水の温度を暖房に活用しています。冷却水不足の状態ではエンジンがうまく冷えなくなり、暖房機能にも問題が出てしまうでしょう。

冷却水を補充すれば正常にエアコンが動く可能性がありますが、漏れが起きている場合もあるので、一度業者に相談するのがおすすめです。

サーモスタットが壊れている

冷却水不足ではないのに暖房が効かない場合は、サーモスタットが壊れている可能性が高いです。

サーモスタットには、エンジンとラジエーターの間を行き来する、冷却水の量を調整する働きがあります。サーモスタットが故障して開きっぱなしになると、冷却水の温度が上がりにくくなり、暖かい風が出にくくなってしまいます。

サーモスタットはご自身での交換が可能なパーツですが、不安がある場合は業者に依頼すると良いでしょう。

風量が弱く嫌な臭いがする

エアコンの風量が弱く、嫌な臭いの風が出る場合、エアコンフィルターが詰まっている可能性が高いです。

エアコンフィルターは車外からの空気をろ過する働きがありますが、ホコリがたまりやすく、結露も発生しやすいため、カビの温床になりやすいです。ホコリやカビによって目詰まりすると風量が弱くなり、嫌な臭いがしてしまうでしょう。

エアコンフィルターの交換はそれほど難しくないので、ご自身で対応することも可能です。フィルターが詰まらないように、定期的に汚れを落としたり交換したりしましょう。

車のエアコンが故障した際の修理の依頼先

車のエアコンが故障した場合に修理を依頼する先としては、以下の業者が挙げられます。

● ディーラー
● 整備工場
● ガソリンスタンド
● カー用品店
● 自動車電装業者

車が保証期間内の場合、ディーラーであれば費用をかけずに修理できます。事前連絡をしておけば代車を貸してもらえるため、修理中に困ることがないでしょう。

整備工場は故障の原因に合わせて柔軟な対応をしてくれ、社外品のパーツを使用してくれることもあるので、修理費用を抑えやすいです。場合によっては代車も用意してくれます。

整備士が在籍しているガソリンスタンドに修理を依頼することも可能です。ただし常にパーツの在庫があるわけではないため、修理に時間がかかってしまうかもしれません。

大規模なカー用品店の場合、修理も行っているケースがあります。パーツの在庫もあるので、スピーディーな対応をしてくれるでしょう。ただし大掛かりな修理は断られてしまう可能性があります。

自動車電装業者は電気系統の修理を専門に行う業者です。ディーラーや整備工場が自動車電装業者に依頼しているケースもあるため、直で修理を依頼すると費用が抑えられる可能性があります。ただし規模が小さい業者の場合は、修理には時間がかかるかもしれません。

エアコンが故障したらすぐに修理しよう

本記事では「車のエアコンが壊れた!?」とお困りの方のために、まず試すべきことや応急措置、考えられる原因と対処法、故障した場合の修理先などをご紹介しました。エアコンが壊れた状態で乗り続けると、関連するパーツが破損し、大掛かりな修理が必要になる可能性があります。「おかしいな」と思ったらすぐにパーツをチェックするか、業者に相談してください。

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